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自己肯定感と自己効力感との関係性

自己肯定感と自己効力感は密接に関連している心理的概念で、自己肯定感は、自分自身を肯定的に評価する能力、自尊心の高さ、自分自身に対するポジティブな感情を指します。高い自己肯定感を持つ人は、自分自身を価値があると感じ、自分の能力や外見、性格などのさまざまな側面に対して肯定的です。

一方で、自己効力感は、特定の課題を乗り越えたり、目標を達成したりする際に、自分が有効に行動できると信じる感覚です。高い自己効力感を持つ人は、新しい挑戦に積極的で、困難に直面しても諦めにくい傾向があります。

これら二つの概念の関係性は、自己肯定感が高い人は、自分の能力を信じ、成功するための努力を継続する傾向があることにあります。自己効力感が高い人は、その結果として自己肯定感を強化する経験をしばしば持ちます。つまり、自己効力感は行動に対する信頼感を提供し、それが成功体験を通じて自己肯定感を高めるという循環が生まれるのです。

つまり、自己肯定感が自己効力感を高める要因になり得る一方で、自己効力感が高い人は成功体験を通じてさらに自己肯定感を強化する可能性が高くなります。これらはお互いを支え合う形で、人の行動と心理状態に影響を与えると言えるでしょう。
自己肯定感と自己効力感の関係性については、多くの研究が行われています。その中で、自己肯定感と自己効力感は、相互に影響し合う関係にあることが明らかになっています。
自己肯定感が高い人は、自分の能力や価値を肯定的に評価しているため、新しいことに挑戦する意欲が高くなります。また、失敗を恐れず、困難な状況にも立ち向かうことができます。そのため、成功体験を積む機会が多くなり、自己効力感も高まります。
一方、自己効力感が高い人は、特定の課題や目標を達成できると信じているため、自信を持って行動することができます。また、失敗を学びの機会と捉え、そこから成長することができます。そのため、自己肯定感も高まります。
このような相互作用によって、自己肯定感と自己効力感は、どちらも高まっていく傾向にあります。

二つの概念の関係

自己肯定感と自己効力感は、個人の精神的健康と成功において互いに補完し合う重要な要素です。自己肯定感が高く、自己効力感も強い人は、一般的により幸福で、生活の課題に対して積極的に取り組む傾向があります。

  • 相互強化: 自己効力感が高まると、自己肯定感も高まります。成功体験や困難な課題の克服は、自己の能力に対する信頼を高めると同時に、自己の価値に対する肯定的な感覚も強化します。
  • 動機づけの源泉: 自己効力感が高い人は、新たな挑戦に取り組む意欲が高まり、それが成功体験を通じて自己肯定感をさらに強化することがあります。
  • リジリエンス(回復力)の基盤: 自己肯定感が高い人は、失敗や困難に直面した時、自己効力感を保ちやすく、逆境からの回復が早い傾向があります。
  • 相互依存関係: これら二つの概念は相互に影響を与えることが多く、一方が低下すると他方にも影響を及ぼす可能性があります。

 

相互作用が、学業成績に与える影響

海外論文では、自己肯定感と自己効力感の関係性を検証した研究が数多く報告されています。その中でも、2016年に発表された論文では、自己肯定感と自己効力感の相互作用が、学業成績にどのような影響を与えるかが検証されました。
この研究では、大学生を対象に、自己肯定感と自己効力感の測定と学業成績の調査が行われました。その結果、自己肯定感と自己効力感が高い人は、学業成績が高い傾向にあることが明らかになりました。また、自己肯定感が高い人は、自己効力感が高い人ほど、学業成績の向上につながる行動をとりやすいことが示されました。
このように、自己肯定感と自己効力感は、学業成績などのさまざまな成果に影響を与えることが示唆されています。
自己肯定感と自己効力感を高めるためには、自分の長所や強みを見つけ、それらを活かすことが大切です。また、失敗を恐れず、積極的に挑戦することも効果的です。
具体的な方法としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 自分の長所や強みを書き出して、それを意識する
  • 成功体験を積む機会を増やす
  • 失敗を学びの機会と捉える
  • 目標を小さく分けて、達成しやすいようにする

自己肯定感と自己効力感を高めることで、より充実した人生を送ることができるでしょう。

自己肯定感と自己効力感の関係性について、海外論文で研究されています。論文では、カナダの大学生を対象に、自己肯定感、自己効力感、幸福感の関係性について検討しました。その結果、自己肯定感と自己効力感はどちらも幸福感と正の相関を示しました。また、自己肯定感は自己効力感よりも幸福感の予測因子として強かったことが示されました。
これらの論文から、自己肯定感と自己効力感は、どちらも人間の心理的健康や幸福感に重要な役割を果たしていることがわかります。また、両者は相互に影響し合う関係にあり、自己肯定感が高い人は自己効力感も高くなり、自己効力感が高い人は自己肯定感も高くなる傾向があることがわかります。また、研究結果は、高校生や大学生などの若者にとって、自己肯定感と自己効力感を向上させることが、幸福感を高めるために重要であることを示唆しています。

具体的には、自己肯定感が高い人は、自分の能力に自信を持って挑戦する機会が多くなり、成功体験を積むことによって自己効力感も高まります。一方、自己効力感が高い人は、目標を達成することによって自己肯定感も高めることができます。
このように、自己肯定感と自己効力感は、相互に作用しながら、人間の行動や心理に影響を与えていることがわかります。

参照:The Relationships Between Self-Esteem, Self-Efficacy, and Happiness in College Students

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